浜岡原発県民投票条例案の否決を受けて

megu

2012年10月13日 07:41

浜岡原発県民投票条例案の否決を受けて
原発県民投票静岡共同代表  鈴木望

2012・10・12

 10月11日、浜岡原発県民投票条例案は県議会の最終日、本会議で否決されました。浜岡原発の再稼動について意思表示をしたい、自分のふるさとの将来に関する重大事について意見を言わせてほしい、という県民の願いは実現されませんでした。このような県民の素朴な願いを実現できず誠に申し訳ありませんでした。


 血のにじむような思いで署名を集めた受任者の御労苦に対しても申し訳ない気持ちでいっぱいです。ここに改めて心からお詫び申し上げます。それにしても、いったいどうすれば18万人余の民意は実現できるのか!と暗澹たる思いです。


 私たちの県民投票条例案は、理想を追求した面や静岡県の実情に合わない面があったかもしれませんが、市民団体が提出した案として、恥ずかしくない立派な案と自負しております。一方で、地方自治法上、議会での修正を前提とした案でもあります。
 この案に対しては「不備」があると指弾されましたが、投票資格者を18歳以上としたことや投票期日を施行後6月とした点、議会に広報協議会を設けるとしたことなどは「不備」ではなく、見解の相違です。私たちは間違っておりません。しかしながら、これらの点で争って私たちの最大の目的である県民投票が実現できなくては元も子もありません。

 そこで、修正案の策定に当たっては、当初案で問題とされた箇所の修正をいわば丸呑みした形に妥協させていただきました。署名者の共通の願いである、私たちにも言わせてほしい、聞いてほしい、を兎にも角にも実現し、全国初の原発県民投票を実現するためです。これで県民投票条例案に反対する理由はなくなったはずであります。

 にもかかわらず、修正案も理由にならない理由で否決されてしまいました。このままでは、県民の素朴な願いが宙に浮いてしまう!強い憤りを感じております。一方で、修正案の共同提出にご尽力された議員の皆様には心から感謝申し上げます。

知事は、県民投票の実施に賛意を表されていますが、県民の意思は先の署名で示されております。また、静岡県において実施可能な案は修正案で示されました。県民の願いを無にしないためにも、来る12月議会には知事提案で浜岡原発県民投票条例案を提出されることを強く求めるものであります。

 いずれにしても、18万人余(署名者の背後にいる賛同者を含めると数十万人)の県民の願いをそのまま宙に浮かせておくことはできません。今後の対応については皆様とさまざまな面から検討していきたいと思います。

 今後、各地で報告集会の開催を予定しており、以上については、その場でもご説明させていただく予定ですが、とりあえず、お礼とお詫びを兼ねてご報告させていただきます。


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